「鳥人間」側の言い分も読もう。

ニュースの題自体が正確でない。
矛先は、まず機体製作側。運営側はその次。

この件に興味が有り、知識を欠く人は、以下を参照の事。



鳥人間コンテストの事故について、鳥人間の立場から考える - Togetter
http://togetter.com/li/522387
鳥人間は「乗ってもらった」なんですよ。元鳥人間チームリーダーとして言いますが、機体に関する責任はパイロットにはありません。》
《普通の飛行機には安全基準があり、それをクリアしないと違法なので、パイロットは点検項目をチェックします。鳥人間にそんなものはありません。》

《普通の飛行機であっても、たとえば「圧力隔壁に金属疲労が発生していて、いつ大破するかわからない」ことをどうやってパイロットが判断できるのでしょうか。パイロットが認知できない危険性についてはパイロットの責任ではありません。

作っている人から選抜する場合でも、特にプロペラ機の場合はトレーニングに専念するため製作にはほとんどタッチしません。 RT @mihoko_nojiri: パイロットって作ってる人じゃない人から調達するの?RT 鳥人間は「乗ってもらった」なんですよ。》

《問題はパイロットが責任を負うか否かではなく、パイロット以外は無責任でよいのか、です。パイロットは絶対免責されませんから》

《雑誌の書き方の問題かもしれないが、どうも「パイロットが読売テレビを訴えた」にフォーカスされすぎた感想が目立つ。一番の責任は機体製作者であってテレビではない。ただ読売テレビは「安全かどうかはチームの自己責任で出す」という姿勢なので、番組製作者としての道義的責任が問われている。》

鳥人間内では「一番の責任は設計製作者にあるが、テレビ側も無責任すぎる」という見解が多いと思います。テレビ側に最大の責任があるという意見は少なく、興味深いです。》

鳥人間事故要点まとめ。ちゃんと作ったから乗ってくれ、と頼んだ側が何の責任も負わないのはおかしい。番組作るから飛んでくれ、と言った側が結果責任を負わないのはおかしい。パイロットは裁判に勝っても後遺症がなくなるわけではないので責任は負っている。

設計審査は三面図だけで、構造計算や空力設計の審査はありません。現地での検査はシャープエッジなど狭義の危険性チェックと、あとは「設計どおり出来ていますか」というヒアリングのみです

正直言えば、今年の鳥コンもやめさせたほうがいいのかもしれない。重要なのは責任分担と意思決定システムが明確化され、それに同意した者以外は参加させないことだと思う。航空機でもスポーツでも当たり前のことなのに鳥人間はそうなっていない。》

鳥人間の件。twitter内を検索してみたところ「パイロットの自己責任」のような論調が多いことに驚いた。これは明らかにシステム事故で、組織のエラーをパイロットやその他の個人に転嫁する考え方では次の事故を防げない。

なので、鳥人間コンテストのルールに「事務局が認める理由以外での棄権を認めない」なんて書いちゃいけないんです。 RT @wdb201126: @ohnuki_tsuyoshi 見たこともない機体の審査して、事故で訴えられたらそれこそ大変。

問題はリスクを充分に理解していない人でも構わず集めて番組を制作しているのに、結果責任を負わないばかりか事故の事実を公表することさえ妨害したということです。》

読売テレビに逃げ道を作りつつ改善する最もわかりやすい方法は、大会の主催者を読売テレビではなく大会実行委員会にして、読売テレビは独占放映権を買うことです。これなら読売テレビは免責されます。そうできないのは「番組制作の自由」を手放さないからです。》

《この種の提案はこれまでずっと門前払いされてきています。学生同士の話し合いを始めたことを知った事務局が、説明会で罵倒したこともあります。 RT @ohiratec_mega: そこまで含めて提案や対話重ねていい方針を出せればいいと思いますよ。》

《Yahooニュースの記事タイトルは「鳥人間コンテストを提訴「落下の衝撃で動けない身体に…」」だが、元の雑誌記事タイトルは「「鳥人間コンテスト」の事故で私は動けない身体に!」だ。Yahoo側が改変したのだろうか。女性自身側は慎重に言葉を選んでいるのに…

本文は改変されていないようだが、ちゃんと読めば訴えられているのは読売テレビだけではなく、読売テレビは安全な大会運営を求められているのだとわかるはずなのだが、Yahooがタイトルを改変したのだとすれば記事の趣旨に対してかなりミスリードになっている。》

《ルールに無茶あるという立場です。強豪チームが遠くまで行くと他チームがフライトできない一方、プラットホームがあるから途中棄権も許されない(落っことす位なら横風や背風でも飛ばそうとかなりがち)等TV収録のためのリスクは小さくないと思います。RT @ohnuki_tsuyoshi

当たり前の事ですが、安全性は1機体、2乗員、3飛行環境(風速風向飛行場)の3つにより初めて成り立つので、3を主に管理するのが局である以上、責任は当然ある、という考えです。 @ohnuki_tsuyoshi

@hachiya 今回の事故では風速風向に極端な問題があるとは考えにくく、飛行場はもともとわかっているので、その点で大会本部側に問題があるとは思えません。僕は「番組制作という営利事業の主体者が、安易にボランティアを集めて適切な管理指導を怠ったこと」を問題視しています。

飛行環境:飛ぶタイミングとGO NOGOを出場者が自由に選べるのであれば、局の責任は少ないと思いますが(ハンググライダーの大会とかはそう)飛ぶ側が練習しにくい:タイミングを選びにくい環境を続けていけばより大きな事故につながりかねないと思います。@ohnuki_tsuyoshi.

飛ぶタイミングは旗に従うしか無いし、一度NoGoを選ぶとその後数年間は大会に出れなくなる…。 RT @hachiya: 飛行環境:飛ぶタイミングとGO NOGOを出場者が自由に選べるのであれば、局の責任は少ないと思いますが(略) @ohnuki_tsuyoshi.

@hachiya 仰るとおりです。鳥人間コンテストは出場者がNOGOを判定することが事実上出来ません。そのことと、機体の安全性確保とパイロットのトレーニングについて充分な審査をしないまま「自己責任」で飛ばすことは明らかに矛盾しています。

責任割合ってものもあるからね。一方的に無限責任でお前が悪いとは言いにくいが責任分担がある以上は何かしらそれぞれが努力しなければならない》

パイロットや機体制作者が恐怖や危険性を感じた時点で自主的な棄権(機体を保全しつつ)は絶対認められるべきですがそうなってないのが一番やばいと思います。RT @ohnuki_tsuyoshi: 仰るとおりです。鳥人間コンテストは出場者がNOGOを判定することが事実上出来ません。》

《大会本部側が危険と判断した場合は、プラットフォームから機体を無人で落とします。大会本部側が危険と判断しない場合、棄権はできないことがルールブックに明記されています。さて、この状況下でパイロットが「私は契約自体を破棄する」と言えます?

今更だが一応言っておくと、僕は元鳥人間チームのリーダーであり、パイロットに怪我をさせる可能性のあることをしていた側。現に、僕自身の製作ミスで機体は墜落し、パイロットの @kazuhito を危険な目に遭わせた。その立場で言う。自分で作って乗せておいて逃げるんじゃねえよ。》


鳥人間コンテストの事故について、当人のTL - Togetter
http://togetter.com/li/522413
《法律上定められた計算に基づく損害額の請求を金目当てって思ってしまうのはなんか知識も心も貧しい気がするけどね(;^_^A

裁判という権利についてまともな教育してない義務教育の制度が悪いから特に怒る気もバカにする気も起きないけど(;^_^A》

《仮に「鳥コン出場のためにテストフライトをしていて鳥コン収録前に死亡事故」があったりしたら鳥コンなくなる?

死亡でなく後遺症で裁判になって、甘い考え(自己責任論含め)を見直す(というか考える)人が増えてくれれば良いと思うよ。しかも今回は「鳥コンなくせ」の裁判じゃないし。

事故後うちのチームみたいに隠す&無視すればそりゃ訴えられるわけだし》

《あとは雑誌の書き方の問題かもしれないが、どうも「パイロットが読売テレビを訴えた」にフォーカスされすぎた感想が目立つ。一番の責任は機体製作者であってテレビではない。ただ読売テレビは「安全かどうかはチームの自己責任で出す」という姿勢なので、番組製作者としての道義的責任が問われている。

自作機の考え方で言うと、パイロットは機体構造や飛行特性や安全性を知っているべき、ではあるんですが、鳥コンの人力機はそういう世界から分業化の方に移行してますからね。で、僕自身は放送局側の責任が一番大きいだろう、という立場です》

《ちなみに、今回の裁判はイチャモンではない。
パイロットだけが責任を負わなければならないのかという裁判だ。その責任が損害賠償となり法的に計算した結果あの金額になっただけ。》

《補償というか、共同で責任を負うはずの人たちが何もしない(事故後6年の間話し合いにすら応じない)から裁判で責任の所在を明確にして、チームや大学には相応の慰謝料・賠償をしてもらって、主催にはまともな管理をしてもらおうかなという感じですね…。》


・原告御本人のブログ
http://ameblo.jp/halniang/

・事故時の動画
http://youtu.be/GLckGTeU9CE


鳥人間コンテストの事故で提訴!?川畑明菜さんの後遺症とは? トレンド速報ニュース
http://rubeusu-1.com/1429/
《衝撃が原因で、『脳脊髄液減少症』という後遺症を患うことになってしまいました。

脳脊髄液減少症とは、
脳脊髄液が漏れだし、それが原因で、
頭痛、めまい、耳鳴りなど様々な症状を引き起こす疾患。

驚くことに、脳脊髄液減少症が疾患として認知されだしたのは2000年頃で、
保険適用外の病気でした。

2012年にようやく保険適用されるようになり、
今までの治療費などが保険請求できるようになりました。



そんな後遺症を患うことになってしまった川畑明菜さん。

事故発生から6年もたった今になって、
ナゼ提訴することにしたのでしょうか?

訴える前には、読売テレビの方とも話し合いを設けましたが、
今後の安全対策に対する前向きな回答は得られず、
「裁判をするとお互いのためにならないよ」と諭されるばかり。

提訴期限が迫る中、今年4月、
読売テレビ、当時籍を置いていた、九州工業大学
人力飛行機を制作したサークルの顧問、
リーダーや設計責任者や製作政策責任者などの幹部学生らを相手取り、
4305万8800円の支払いを求める裁判を起こしました。

「なぜこんな事故が起きてしまったのかを知りたかった。
それに今後、二度と同じことが起こらないようにしたいと思ったんです」
と》



モータースポーツにおける、近い事案についての詳細。
事故に遭ったレーサーが、様々な妨害を受けながらも、訴えを起こし、勝訴しています。
・[980503富士事故裁判]資料集 インデックス
http://www.r-style.to/980503/


この事案。
それに、慰安婦問題、労働政策(含む「ブラック企業」問題)、生活保護(特に漏給率や「水際作戦」など)、原発、等々。
いずれにおいても、現場の管理、そして制度設計は大事です。
それらに責任を負う側が、免責されて良い訳は無く、状況の改善が為されなくて良い訳は無いのですね。