「美しい夢」

風立ちぬ」を観る。
庵野さんの声が、酷い棒読みって事前情報。
私見では、棒読みならぬ茫洋とした、かつ清新な風情が、適役で、いい感じだった。

夫婦でちゅっちゅしてるのが、微笑ましかったり、こっ恥ずかしかったり。

けど、奥さんの事情を考えると。
恋人2人は、双方、静かに、存分に狂ってる。

治療に充分とは言えない環境で、恋人を、死なせても良い。
死んでも良い(恋人に、その罪を背負わせても良い)。
感染しても良い。
けど、病身の妻の側で、煙草を吸っちゃう。
感染させても良い。
けど、自分が病んで衰えた姿は、見せたくない。


飛行機という「美しい夢」と同じ、矛盾。


でも、その「矛盾」は。
何をやっているのか、きちんと弁えているならば。
当人の中では、止揚されていたりする。
その人の中の、価値判断の基準次第なのである。


参考
http://blog.goo.ne.jp/sombrero-records/e/fc082b472586d1994a96b6b975fdcece


それが良く見えていない人は、「義憤」に駆られて叩く。
自分の好みに合う何かの、もっと深刻な矛盾と破綻は、目に入らないのに。

見たいものしか見ないから。


日本と韓国の国士様、いずれも同類であろう。

「破裂」する前に気付けば良いが。





・韓国ネットで「風立ちぬ」批判、宮崎駿監督は…
読売新聞 - 2013年07月26日 19:24
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20130726-OYT1T01053.htm

《アニメーション映画監督の宮崎駿さんが26日、東京都小金井市スタジオジブリで、韓国メディアを対象にした記者会見を開き、日本で公開中の新作映画「風立ちぬ」について語った。

記者会見は、9月から韓国国内で、「風立ちぬ」が公開されるのに合わせ、現地の映画配給会社などが主催。韓国から来日した新聞、雑誌、テレビなどの記者約60人が出席した。

ゼロ戦の設計者、堀越二郎をモデルにした青年を主人公にしていることなどが、映画の公開前から韓国のネット上で批判されており、宮崎監督は「当時、飛行機を作ろうと思ったら、軍用機を作るしかなかった。時代の中で生きて、自分の仕事を一生懸命やって、その結果が判断されるが、一つのことを仕事にし続けると、マイナスを背負ってしまう。堀越二郎が正しいと思って、映画を作ったのではないが、彼が間違えたと簡単に決めつけたくなかった」と話した。》






・宮崎監督 冊子で「改憲反対」
http://mainichi.jp/select/news/20130723k0000m040048000c.html
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=2513144

憲法改正問題を取り上げた、スタジオジブリ発行の無料冊子「熱風」の7月号が話題を呼んでいる。最新作の映画「風立ちぬ」を公開中の宮崎駿(はやお)監督ら4人が談話や寄稿で憲法改正に反対を表明する内容。今月10日から全国約40書店に並んだが、すぐにはけ、書店に問い合わせが相次ぐ。冊子は初刷りのみの発行で、ジブリ出版部は急きょ、インターネットで電子版の公開を始めた。



 「憲法を変えるなどもってのほか」という題で、宮崎監督の談話を収録した。



 監督は1941年生まれ。戦争の記憶が生々しい子供の頃を振り返り、「馬鹿(ばか)なことをやった国に生まれてしまったと思って、本当に日本が嫌いになりました」と述べる。その上で、「選挙をやれば得票率も投票率も低い、そういう政府がどさくさに紛れて、思いつきのような方法で憲法を変えようなんて、もってのほか」「もちろん、憲法9条と照らし合わせると、自衛隊はいかにもおかしい。おかしいけれど、そのほうがいい。国防軍にしないほうがいい」と憲法改正に反対する。



 徴兵制の導入論にも触れ、「そういう人たちには、50歳でも60歳でも『自分がまず行け』と言いたいです。行きたくないなら、自分の息子を、息子がいなかったら孫を送れ。そうすれば、徴兵制というものが何だかわかるから」と訴える。



 特集では、ジブリ高畑勲監督や鈴木敏夫プロデューサーも憲法9条の改正に反対する原稿を寄せている。



 冊子は02年から毎月発行され、原発やデモなど硬派なテーマを取り上げたこともある。額田久徳編集長は「憲法改正の特集も検討したことはあったが、実現しなかった。今回は参院選もあり、日本が岐路に立つ中で、ジブリとしての旗幟(きし)を鮮明にすべきだと考えた」と話す。宮崎監督が憲法改正について発言するのは初めてという。



 約5000部を書店に配布したが、大阪市北区ジュンク堂書店大阪本店では500部が5日ほどでなくなり、その後は、在庫を尋ねる電話が続く。店員の川崎薫さん(30)は「難しいテーマだなと思ったが、予想外に反響が大きい」と驚く。他の書店でも同様の状況で、ネット上のオークションサイトでは2000円以上の値段が付いた。出版部は18日から公式サイト(http://www.ghibli.jp/shuppan/np/009355/)でPDF版を無料公開中。額田編集長は「憲法を改正すれば、どうなるのか。冊子を読んで、賛成なり反対なり考えてほしい」と話す。



【遠藤孝康】》