中国の宇宙船と船外活動と「泡」と節穴の噺


負の方向に夢中になっている方々。もう少し、冷静になりましょうよ。


【中国の宇宙船「神舟7号」、船外活動に成功】
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=620311&media_id=52
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=620061&media_id=31

[北京 27日 ロイター] 中国の有人宇宙船「神舟7号」に搭乗しているタク志剛飛行士(41)が27日、同国初となる船外活動に成功した。
 船外活動の様子は国営テレビが中継。同飛行士は「非常に気分がいい」などと語り、バックアップ要員を務めた劉伯明飛行士の助けを借りながら小さな中国国旗を振ってみせた。
 船外活動は約15分で無事終了。タク飛行士が着ていた宇宙服は中国製で費用は440万ドル(約4億6000万円)。劉飛行士はロシア製の宇宙服を着用していた。
 胡錦濤国家主席は船内に戻った宇宙飛行士を祝福、輝かしい地球帰還を待っていると述べた。
 飛行計画のスポークスマンによると、神舟7号は現地時間28日午後5時(日本時間同6時)に地球に帰還する予定。


mixi日記などネットを見ておりますと、泡だ泡だと、熱心に主張される御仁が多いご様子です。
でも、中国の宇宙開発が結構な高レベルなのは事実な訳で。
中国を脅威と看做しているなら、尚の事、危機感を持つべき報道ではないかと思うのです。

で、検索していますと、こんなブログが有りました。

松浦晋也のL-D」【このっ、バカ共が!】
http://smatsu.air-nifty.com/lbyd/2008/09/post-af53.html

《ビデオ1:05、1:58、2:03でなにかが画面上方に動いていくのが見える。これをもって「泡だ」とかやっているわけだが、明らかにデブリである。その証拠に等速直線運動をしている。
 おそらく、打ち上げ前の清掃で除去しきれなかったか(完全除去が理想だが、隅っこに入り込んだホコリのようなものはなかなか除去が難しい。クリーンルーム管理していても、人間が活動している場所で整備をしているのでどうしてもホコリは残る)、あるいは打ち上げ後の宇宙飛行士の活動かで発生したホコリが、ハッチ内で宇宙飛行士がごそごそするのにぶつかって、そのまま等速直線運動で、船外へと飛び出していったものだろう。
「また、デブリを出しやがって」というならともかく、「泡だ」と騒ぐのは、自らの無知をさらけだすようなものである。》
《これらの映像が、本当の宇宙空間の画像である証拠は、見ていればいくらでも見つかる。旗の揺れ方は、水のような高密度流体の中の揺れ方ではない。宇宙飛行士同様、命綱を固定しているカラビナも浮かんでいる。カラビナは水中では沈むはずだ。
 何が情けないって、中国が不愉快な国であるという前提から、中国の船外活動成功を不愉快に感じ、しかもそれに反発して「日本でもやってやる」とか「ああいう国威開発型の宇宙開発は無意味だ」というならまだしも、「プールで作ったニセ画像だ」というところに走ってしまっていることだ。
 「不愉快なことは見たくない、だからニセに違いない」というあまりに退嬰的な自己欺瞞に陥っているのである。》

(以上、勝手ながら無断転載)


節穴だの駝鳥だのと呼ばれるのは、避けたいものですね。


後記

ネット上にて、この関連で参考になるご意見が散見できましたので、補足として付記します。

・打ち上げ前に発表されたのは画像ではなく、「成功発表」。事前に用意されたコメントが誤って流れただけと思われる。
こうした何月何日に起こることがわかっているニュースの場合、マスコミは成功したときの記事と失敗したときの記事をあらかじめ作っておくのがパターン。締切前に細かいところを直し、差し替える。
・無重量、真空下での物の動きに対してなじみが無い人には判り難い事だが、慣性の法則に従って軽いゴミは簡単に速度を得られ、かつ減速させる要素がないので等速運動で飛んでいく。
・カメラが固定で、かなりの広角レンズを使用している。レンズのゆがみで動く物が加速しているように見える。また、地球が高度の割に小さく見える。
・水中の気泡の場合、等速運動していようとカルマン渦の影響でブレる。
・仮に問題のそれが気泡だとした場合、それが飛んでいくのは、捏造論者が「上」と仮定した方向ではない。
・同時に別方向へ飛んでいくもう一つの物体があり(コップの中などより遥かにスケールが大きい空間でもある)、この場合、どっちが「上」で、どっちが「下」なのか?
無重力空間(無重量状態)じゃ空気動かないからベンチレータみたいなので空気の流動をさせるから、それが有る方向へ、浮遊する物は動く。
・「国旗の動きが不自然」
→「水中であんな動き方をする旗、若しくは旗を作れるような素材は無い」「無重量状態で旗がゆらゆらしているのは、米国のアポロの星条旗同様、旗にバネが仕込まれていて、その弾性故と説明可能」
・「星が見えないのが不思議」
→「宇宙空間においては、太陽は勿論、その光を反射する地球自体も強力な光源になる。より弱い光源である星は写らなくて当然」
・「背景の地球の地表面のパターン(雲とか)が随分と速く流れていってるのだが?」
→「地上340km程度とのことなので、あんなもの。国際宇宙ステーションも似た高度なので、日本の「きぼう」を取り付け作業での船外活動でも、背景の地球の景色がどんどん流れていった」
STS-123: 「きぼう」日本実験棟取り付けの記録
http://jp.youtube.com/watch?v=UshThfrrJ5o
・「背景の地球(雲)の動きがカクカクなのに対し、遊泳している宇宙飛行士は滑らかに動いているように見える。何故か?」
→「デジタル画像伝送のコーデックの影響である可能性が高い。デジタル画像は、前のフレームとの差分を取って情報を圧縮する。つまり、画像中の大きく変化している部分には、より大きな情報量を割り当て、一方ほとんど変化していない部分の情報を可能な限り圧縮して、伝送に必要な通信帯域を減らす。よって、画面の中でも、大きく動いている宇宙飛行士は大きな情報量でなめらかな動きが伝送される。一方、地球のような少しずつしか変化していない部分の情報は極端に間引きされ、圧縮される」
・「ロケット打ち上げ時の、点火した瞬間の煙の量が少なすぎる」
→「燃料が違う。日本のマスコミでよく見るNASAシャトルとか日本のロケットは《固体燃料の補助ロケット》を使うのでそれから派手に煙が出る。
ソユーズが同系のロケットだけど、ソユーズの場合もあっけないぐらい煙も出ないし、中の人の映像は振動も少なくスムーズに上昇していく」
2008年4月に打ち上げられた時のソユーズの映像
Expedition 17 - Soyuz Launch
http://jp.youtube.com/watch?v=GM1nK7OnyKY

その他
松浦晋也のL-D」
神舟7号における、船外活動の画像に関するFAQ(よくある質問と答え)RC2(2008年10月6日月曜日版)】
http://smatsu.air-nifty.com/lbyd/2008/10/7faqrc2-1ffe.html

松浦氏のブログにて、FAQが完成したようですのでリンクさせていただきます。

松浦晋也のL-D」
【2008.10.07 神舟7号における、船外活動の画像に関するFAQ(よくある質問と答え)Ver.1】
http://smatsu.air-nifty.com/lbyd/2008/10/7faqver1-d4a9.html

こちらも、良くまとめておいでですのでご紹介致します。

神舟7号とは (シンシュウナナゴウとは) - ニコニコ大百科
http://dic.nicovideo.jp/a/%E7%A5%9E%E8%88%9F7%E5%8F%B7

松浦氏のブログでのFAQの改訂版が出ました。

松浦晋也のL-D」
神舟7号における、船外活動の画像に関するFAQ(よくある質問と答え)Ver.1.1(2008年10月16日木曜日版)】
http://smatsu.air-nifty.com/lbyd/2008/10/7faqver12008101.html

以下は、同ブログでの議論です。
【10月1日正午までに提出された疑問と回答】
http://smatsu.air-nifty.com/lbyd/2008/10/101-c816.html
【10月2日午後2時までに提出された疑問と回答】
http://smatsu.air-nifty.com/lbyd/2008/10/1022-8a3a.html
【10月3日午後7時までに提出された疑問と回答】
http://smatsu.air-nifty.com/lbyd/2008/10/1037-d49b.html

まとめの追加。
山本弘のSF秘密基地BLOG」
【今度は「神舟7号の宇宙遊泳もなかったろう論」】
http://hirorin.otaden.jp/e9213.html
http://hirorin.otaden.jp/e9391.html

最後にこれを。

『「神舟7号」の船外活動は捏造だったんですか? - Yahoo!知恵袋
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1319519433
【あれが水中なのであれば「水泡」以外の全ての画像が偽装されています。それだけの技術があれば水中での撮影なんかしないでしょうね。】

負の方向に夢中になっている方々。もう少し、冷静になりましょうよ。


【中国の宇宙船「神舟7号」、船外活動に成功】
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=620311&media_id=52
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=620061&media_id=31

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[北京 27日 ロイター] 中国の有人宇宙船「神舟7号」に搭乗しているタク志剛飛行士(41)が27日、同国初となる船外活動に成功した。
 船外活動の様子は国営テレビが中継。同飛行士は「非常に気分がいい」などと語り、バックアップ要員を務めた劉伯明飛行士の助けを借りながら小さな中国国旗を振ってみせた。
 船外活動は約15分で無事終了。タク飛行士が着ていた宇宙服は中国製で費用は440万ドル(約4億6000万円)。劉飛行士はロシア製の宇宙服を着用していた。
 胡錦濤国家主席は船内に戻った宇宙飛行士を祝福、輝かしい地球帰還を待っていると述べた。
 飛行計画のスポークスマンによると、神舟7号は現地時間28日午後5時(日本時間同6時)に地球に帰還する予定。

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mixi日記などネットを見ておりますと、泡だ泡だと、熱心に主張される御仁が多いご様子です。
でも、中国の宇宙開発が結構な高レベルなのは事実な訳で。
中国を脅威と看做しているなら、尚の事、危機感を持つべき報道ではないかと思うのです。

で、検索していますと、こんなブログが有りました。

松浦晋也のL-D」【このっ、バカ共が!】
http://smatsu.air-nifty.com/lbyd/2008/09/post-af53.html

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《ビデオ1:05、1:58、2:03でなにかが画面上方に動いていくのが見える。これをもって「泡だ」とかやっているわけだが、明らかにデブリである。その証拠に等速直線運動をしている。
 おそらく、打ち上げ前の清掃で除去しきれなかったか(完全除去が理想だが、隅っこに入り込んだホコリのようなものはなかなか除去が難しい。クリーンルーム管理していても、人間が活動している場所で整備をしているのでどうしてもホコリは残る)、あるいは打ち上げ後の宇宙飛行士の活動かで発生したホコリが、ハッチ内で宇宙飛行士がごそごそするのにぶつかって、そのまま等速直線運動で、船外へと飛び出していったものだろう。
「また、デブリを出しやがって」というならともかく、「泡だ」と騒ぐのは、自らの無知をさらけだすようなものである。》
《これらの映像が、本当の宇宙空間の画像である証拠は、見ていればいくらでも見つかる。旗の揺れ方は、水のような高密度流体の中の揺れ方ではない。宇宙飛行士同様、命綱を固定しているカラビナも浮かんでいる。カラビナは水中では沈むはずだ。
 何が情けないって、中国が不愉快な国であるという前提から、中国の船外活動成功を不愉快に感じ、しかもそれに反発して「日本でもやってやる」とか「ああいう国威開発型の宇宙開発は無意味だ」というならまだしも、「プールで作ったニセ画像だ」というところに走ってしまっていることだ。
 「不愉快なことは見たくない、だからニセに違いない」というあまりに退嬰的な自己欺瞞に陥っているのである。》

(以上、勝手ながら無断転載)

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節穴だの駝鳥だのと呼ばれるのは、避けたいものですね。