アニメや漫画が判り易いかと言うと無論、否。


作品にも、受け手にも拠りますが。
最近のアニメだと、「おおかみこどもの雨と雪」が好例。
詳細の説明を省いて想像させる手法が多いので、皆が同様に受け取れる訳ではないのですね。

毀誉褒貶、喧々囂々。
「判り難い、演出が下手だ」て、絵に描いた様な情弱が出る始末w

「あの問題は、どうなったのか」
「何故この様な選択をしたのか」
「この言動の折の心理や如何に」
「××は○○ではないのか」

諸々と、様々な疑問と受け取り方が存在します。

「アニメや漫画は見たままだから、小説より下等」とか言う意見が、如何に当を得ていないかが判ろうというものです。

また、アニメであれ漫画であれ小説であれ、猫に小判、豚に真珠て事案も、幾らでも有るとも言えましょう。


なお、どの様なメディアであれ。
子供にとって、つまらないものを読ませたり観せたりしてみても、つまらない以上は、記憶にすら留まりませんから、糞ほどの学習効果も望めませんよ。



・やみくもな「アニメや漫画の禁止」は子どもの国語力を低下させる!?
http://wooris.jp/archives/22501

《子どもの頃、「漫画やアニメばかり見ないで、ちょっとは本でも読みなさい!」なんてお母さんから叱られて、「うるさいなぁ……」と反発した記憶のある人も多いはず。

ただ、そんな人でも、いざ自分が親の立場になると、我が子が児童書には見向きもせず、漫画やアニメに釘付けというありさまを見て、「おお、もう……」と頭を抱えてしまうなんてことはないでしょうか。思わず漫画をとりあげたり、テレビを消したり強硬手段にでてしまう人もいるかもしれせんね。

でも、小論文指導の第一人者である樋口裕一先生(多摩大学教授)は、著書『あなた、ダメ親じゃないですか?』において、漫画やアニメを禁止する親を「ダメ親」だと批判的に見ています。

一体どういうことなのでしょうか?

■親の工夫しだいでアニメも読解力向上につながる

樋口先生によれば、子どもが夢中になって見ているアニメを親が禁じるのは、子どもの国語力や読解力を鍛える機会を失うことにもなるそうです。

文章のかわりに映像が用いられているとはいえ、アニメにもストーリー、物語があります。親の工夫しだいで、アニメを題材にして、子どもの読解力を高めることは可能なのです。

たとえば、一緒にテレビを見ながら、登場人物について「どうして、この子、こんなことするんだろう?」とさりげなくつぶやいてみる。あるいは、番組が終わったあとに、「どういうところが面白いの?」と尋ねてみる。

ひとつ気を付けたいのは、押し付けがましくならないこと。「今、主人公は何を考えているのか、わかる?」と国語のテストのような尋ね方をしたり、あるいは、番組の最中に質問攻めにしたりしては、子どもは興ざめです。あくまで、子どもと一緒に作品を楽しむつもりで、会話を重ねることが大事。

子どもは自分の好きなアニメのことなら、得意になって説明するでしょう。物語のすじみちを他人に伝えることは、読解力・論理力がなければできません。「アニメは低俗」などと決めつけずに、アニメを題材にして、子どもと話し合ってみてください。

■同じ漫画を繰り返し読むことで国語力が鍛えられる

教科書だとすぐに投げ出すくせに、お気に入りの漫画なら、何度でも熟読。そんな我が子の姿を見ると、「また、その漫画?」とあきれてしまいますよね。

特に、どんどん溜まっていく週刊漫画雑誌だと、「もう読んだからいいでしょ」と捨ててしまうお母さんもいるでしょう。でも、子どもの本を勝手に捨てるのは、たとえ漫画であっても教育上、好ましくありません。

樋口先生は、漫画を何度も繰り返し読む効用について、以下のように述べています。

<漫画は1度や2度読むものではない。1度目はストーリーを追いかけて読む。だが、2度目以降、絵を味わい、セリフを味わい、ストーリー展開を楽しむ。そして、それこそが国語力をつけているということなのだ。

国語力というのは、文章を読んで、その表面だけを理解することではない。最初読んだときには気付かなかった深い意味、ストーリー上の伏線、言葉のちょっとしたおかしみなどに気づく。それに気づくのは、2度目、3度目に読んだときなのだ。同じ漫画を何度も読むということは、自然のうちにそのような作業をしていることにほかならない。>

「同じ本ばかり読んで、うちの子、よほど理解力が低いのでは?」なんて心配は無用です。むしろ、親は、「漫画は1度や2度でなく、何度も繰り返し読むほうがおもしろいよ」と子どもに教えてあげましょう。

以上、子どもの大好きなアニメや漫画を親が禁止してはいけない理由をお届けしましたがいかがでしたか? 子どもの好きなもの・興味のあるものを無理やり取り上げるのではなく、まずはアニメや漫画をきっかけに読解力・国語力を引き出してから、少しずつ本になじませていくように心がけたいものですね。

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【参考】

※ 樋口裕一(2011)『あなた、ダメ親じゃないですか?』(バジリコ)》