都の表現規制問題 改めてまとめ
携帯での記事は不十分です。ご注意を。
「詳しく知らない。規制は問題なの?」という方。
下記をどうぞ。
「規制反対。どうしたら?」という方。
署名・手紙を願います。
「詳しく知ってるし、規制賛成」という方。
まず、有害論の裏付けを出して下さい。
表現の自由を否定するのです。当然の義務ですよ。
「詳しく知らないけど、俺の嫌いな民主党が反対しているなら、規制賛成」という方。
…灯に寄る虫じゃないんだから。
人としての矜持を持ちましょう。
「民主党ww 票集めだろwww」という方。
まず、この件は、かなり前から出ているものです。
そして、世の中、あなた方ばかりでは構成されていません。
規制に賛成していたり、詳細は知らないけど気分で規制賛成って方々は、おいでな訳です。特にご年配の皆さんに多いでしょうし(今風のマンガやアニメやゲームなどのヲタク文化に愛着の薄い世代でもあります)、そう言う層は、投票率が高いのです。
無論、この場合、そう言う人たちの票は、民主党には行き難くなる一因になるでしょうね(逆に言うと、石原知事や、規制に賛成の自公議員は、そういう層の票を狙っているとも見れます)。
この種の、表現の法規制問題は、ずっと前から、再三再四出ているものです(例えば「青環法」。そして、半世紀以上前の「悪書追放運動」など)。
最近の状況においては、一貫して(個的例外は除くとして)、自民党・公明党は規制寄りであり、民主党は規制に慎重であるということを知っておきましょう。
自民党が、と言うより、日本の保守右派に、こういう傾向が有るという事ですね。
例えば、「悪書追放運動」当時の鳩山(父)首相。
「国を愛している」と標榜されておいでの方は、本気でそうお考えなら、国・国民の為になるかどうかを、冷静に真剣にお考え下さい。
「××党だから」で思考停止しておいでだと、えらいことになります。
自由と人権を擁護したい方は、表現規制がそれに寄与するとか、或いは「他人事だ」とかお考えとしたら、それは間違いです。ニーメラーでぐぐりましょう。
こういうニュースの考察は、その記事ばかりを判断材料にしない様、色々と見て廻る様に願います。
当日記の記述と、貼ったリンクが一助になれば幸いです。
「東京都青少年の健全な育成に関する条例改正案に反対する請願署名」が始まりました。
こちら、第一次の期限は6/4必着です。
数の力がものを言います。
5人全員を埋めなくても問題は有りませんので、是非ご協力下さい。
都民の方でなくても結構です。
未成年の方も歓迎します。
詳細は、弁護士・山口貴士氏のブログをご覧下さい。
・「東京都青少年の健全な育成に関する条例改正案に反対する請願署名」について
http://
署名用紙のダウンロード先(PDFファイル)
http://
なお、プリンターやPC環境のない方は、セブンイレブンで署名用紙をプリントすることが可能です。
プリント予約番号は65480368、当面の有効期限は2010/05/27 23:59です。
また、
池袋芳林堂コミックプラザ(東京)
アニメイト熊本店(熊本)
メロンブックス熊本店(熊本)
でも署名用紙を設置しているそうです。
この条令改正案の問題点の私的まとめ。
1.槍玉に揚げられている描写の有る(改正案が通ると、新たに『不健全』指定されることになる)書籍による、具体的被害が立証されていない。
2.東京都の条例ではあるが、書籍の流通の仕組みから見て(出版社の大半と、取次の悉くは都に存在する。尚、書籍の購入層の大半も都民である)、指定書籍の流通・販売規制が、全国に波及する。同人誌即売会も会場を借り難くなる。売りにくい物は、出版側も萎縮することとなり、書店も、最初から入荷させず、置かないという判断をする危険性が高い(それは書店の営業にとっても打撃である)。
3.用語の定義が不明確。恣意的な濫用と、思想統制の危険性が高い。
4.答弁で語られた問題については、規制が必要としても、既存の物で充分である。
5.複数の理由で憲法違反。
7.ゾーニングが必要としても、この改正案は、販売の現場である書店の支援を考えていない。書店の負担は増えるだけであり、むしろ逆効果となりかねない。
8.「子供の権利」という発想が無い。「子供はこうあるべきである」という思想の強制となっている。恐らく、規制賛成派は、明治以来の「家制度」に依存する人間である故に、「子供の性的自由」という権利・状況を許容出来ていない。
9.過度の情報制限は、人間の自主判断能力を奪うことにも繋がる。この件については、性教育と、メディア・リテラシーについての教育、そして虚構を楽しむことについての訓練が重要。
《このうち強姦(ごうかん)など反社会的な性的行為を描いたものは18歳未満への販売を禁止する。》だそうで、有名な所では、例えば「ベルセルク」が対象になりますね。
強姦でなくたって、「問題が有る」と見なされれば、対象になる危険性は高いですが(これは、未だ改正されていない、現在の条令の内容において、既にそうなのですが)。
例えば克・亜樹氏の「ふたりエッチ」。この作品は、既に、大阪などで、「有害」指定を受けています。
ちなみに、残酷描写では、「多重人格探偵サイコ」が、これも複数の自治体で「有害」指定を受けていますね。
対象になると、具体的には、テープで止められ、ビニール袋に入れられ、18禁の棚に分けられることになります(一定回数以上「不健全」指定を受けると、出版の「取次」はそれを扱わないようにする慣習も有る由です)。
書店の対処としては、1.「ビニール掛けや区分陳列は面倒なので最初から入れない」、2.「売れ筋を入れないのも無理だし、全部を完全に区分するのは予算的・物理的に無理。面倒なので区分などしない」という感じですか。
また、業界側には、自主規制の仕組みが存在しています(ちなみに、問題になるような性的描写の有るマンガの大半は、自主規制の対象になり、18禁として販売されている筈です)。
「ベルセルク」程度のレイプ場面であっても自主規制し、18禁と指定するとしたら、全年齢向けの雑誌に掲載は出来ません。
単行本の売り上げにも、確実に響きます。
「ベルセルク」の様なドル箱を描いている訳ではない無数の描き手、並びに各編集部は、確実に萎縮するでしょうね。
この場合、「幼少時、レイプされたトラウマの有る登場人物」などが、非常に描き辛くなります。説明は出来ても、直截的な描写が出来ないのでは、インパクトに欠けるかもしれません。
「小説はいいのか」も、ツッコミどころです。
都知事の作品とかね。
以下は、参考になりそうな頁へのリンクです。
・「東京都青少年健全育成条例改正問題のまとめサイト」
http://
・青少年条例と児童ポルノ法改定による表現規制を考える
http://
・「非実在青少年」規制問題・対策まとめ
http://
・「非実在青少年」問題とは何なのか、そしてどこがどのように問題なのか?まとめ(GIGAZINE)
http://
・『東京都青少年の健全な育成に関する条例』 問題点、賛成派、反対派主張、よく使われる用語のまとめ
http://
・『「東京都青少年の健全な育成に関する条例」が改正されることをご存じですか? Ver.1.0.pdf』
http://
条例改正案の問題点が、見やすく分かりやすく説明されていまして、必見です。
・東京都弁護士会 反対声明
http://
(読みやすく、判りやすいです)
・草冠に西
http://
2010-03-19 東京都青少年の健全な育成に関する条例について、東京都議会総務委員会傍聴記
http://
(東京都議会を傍聴され、文字に起こして下さっておいでです。こちらを読めば、都の役人達が如何なる了見であるかが良く判ります)
・ZEO PROJECT
http://
(上同様、東京都議会を傍聴され、文字に起こして下さっておいでです)
・非実在青少年関係 「青少年育成条例改正? ふーん、いいんじゃない?」 と言う人へ:ヘボログ:So-netブログ
http://
・都条例「非実在青少年」規制問題について たけくまメモ
http://
・緊急!東京都が児童ポルノ規制の美名の下、思想統制への道を開こうとしている:松浦晋也「人と技術と情報の界面を探る」
http://
・『同人用語の基礎知識』 特集 児童ポルノを巡る日本と世界 それって本当に子供を守るための規則ですか?
http://
・表現規制の青少年条例改定に出版業界団体が反対声明!- 月刊「創」ブログ
http://
・都条例改定に反対声明続々! 日本ペンクラブ、図書館協会など。- 月刊「創」ブログ
http://
・[mixi] ロスケさん 山本弘【「非実在青少年」規制・目に見える形で反論を提示】
http://
・山本弘先生のブログ
http://
http://
http://
・兎園氏のブログ「無名の一知財政策ウォッチャーの独言」
http://
(参考になる文章多数)
転載【青少年健全育成条例改正案についての都の見解に対する個人的見解(抜粋)】
http://
・統計的には日本を「児童ポルノ大国」という事はできない - フィギュア萌え族(仮)犯行説問題ブログ版
http://
・弁護士山口貴士大いに語る
『統計が否定する「日本は児童ポルノ大国」という妄説』
http://
・非実在有害図書 (内田樹の研究室)
http://
・上記へのはてなブックマーク
http://
・【愛媛新聞社説】子への影響を案ずる親の気持ちも分かるが、法に頼らずともルールはできる 2ちゃんねるキャッシュ表示 2番街.net -α-version
http://
・【東京都の青少年育成条例問題】都の発表した見解への疑問・反論・意見ノート|行政書士法人 大越行政法務事務所のブログ
http://
・児童ポルノ規制による性犯罪の増加
http://
・ITmedia News「どうする!?どうなる?都条例」:
事実上の「非実在青少年」表現規制か──都条例改正案に批判相次ぐ
http://
http://
・「ゾーニングの顔をした表現規制」「社会の自立の、行政による他殺」──宮台教授 (1/2)
http://
・都青少年健全育成条例改正案:不明確な基準論議、表現の自由どう守る(毎日新聞)
http://
・asahi.com(朝日新聞社):親は心配していない? - 小原篤のアニマゲ丼 - 映画・音楽・芸能
http://
参考資料
・日本表現規制史年表
http://
・非実在青少年〈規制反対〉読本
出版:サイゾー 予価:840円
http://
・徳間からも、同様の本が、5月31日発売予定。
都側の言い分
・東京都青少年の健全な育成に関する条例
http://
・「第三十号議案 東京都青少年の健全な育成に関する条例の一部を改正する条例 」:ネットユーザーのどなたかが、スキャンしアップしたpdfファイル
http://
・東京都HPより
「非実在青少年」規制条例改正案についての都の見解
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《「適切に運用していく」(←「適切」とは、誰が決めるのか?)
「規制の効力は都内のみ」 (←出版社の大半と取次の悉くは、都に有ります。都での出版物の販売・流通規制は、全国に波及します。)
「検閲・弾圧につながるとの批判は当たらない」(←売りにくい本は、出しにくくなり、本屋も扱い辛くなります。例:「完全自殺マニュアル」》
・東京都青少年の健全な育成に関する条令改正案について
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・質問回答集
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(←全部、法的拘束力は有りません)
(矢印のツッコミはポポイ)
当方での関連の日記
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・性的漫画規制 民主が反対方針
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《東京都議会民主党は25日、18歳未満として描かれたキャラクターの性的行為を含む漫画やアニメ作品について18歳未満への販売を規制する「東京都青少年健全育成条例改正案」に反対する方針を決めた。6月の定例会で都側に改正案取り下げを求めるが、都側が応じる可能性は低いため、規制を限定的にした独自の修正案提出も検討する。
改正案は都が3月の定例会で提案したが継続審議になっていた。民主は会派内にプロジェクトチームを設置。出版業界との意見交換や書店の視察をした結果、改正案を疑問視する声が強まっていた。
独自の修正案は、「あいまい」と批判される規制対象を厳格化するなど、大幅に改変する。
改正案を巡っては今月、石原慎太郎知事自らが「役人が文章を作るとこういうばかなものになっちゃう」と条文の分かりにくさを批判した。都の改正案は、漫画やアニメで18歳未満として描かれたキャラクターを「非実在青少年」と定義。非実在青少年がかかわる性交などを過度に描いた作品について18歳未満への販売自主規制を求める。このうち強姦(ごうかん)など反社会的な性的行為を描いたものは18歳未満への販売を禁止する。【石川隆宣、真野森作】》