「強制じゃない」とか「自己責任」とかw

この件で会社を糾弾する人が、別件では、酷い目に遭った人を叩いていたら。
己が論理性と想像力を疑ってみるべきかと。

例えば慰安婦問題。
後方支援用の施設としての「慰安所」を設立しているのは、その運営主体は、軍と国だ。
「強制売春」(「狭義の」のみならず、詐欺的手法や前借金での拘束、廃業の自由の非存在等々)が有っても、一般市民が抵抗出来る訳が無いじゃない。

民間での「公娼制度」でも、民法第90条「公ノ秩序又ハ善良ノ風俗ニ反スル事項ヲ目的トスル法律行為ハ 無効トス」の規定や、国際法・条約や、国際連盟の調査団の勧告、各地の県議会の廃娼決議などぶっちぎりで、罷り通っていたけどな。

なお、司法については、昭和30年の判例変更までは。
大審院「娼妓が公認の業である以上、その稼業所得をもって前借金の返済に充てる旨の契約をしても、民法第九十条にいう『公の秩序または善良の風俗に反する無効の法律行為』にはならない」との判例
事実上の人身売買、「性奴隷」の公認である。

資料
国立公文書館 アジア歴史史料センター
http://www.jacar.go.jp/
キーワードを 「公娼 私娼」として検索
【 レファレンスコード 】 A05020127200 「公娼と私娼」
内務省警保局 (現在の警察庁に概ね相当) が昭和6年に作成した資料
45 / 218 (資料のページでは91ページから)
「12 娼妓稼業契約」


「当時は合法」?
「強制ではない」?
ブラック企業の経営者達も、自分達の所業について、似た様な事を言うであろう。

当時と現在と、細部は色々違うが。
今日、労働基準法は形骸化し、そして記事の会社やワタミとその同類たちは、さしたる重刑にはならない。

当時を弁護しようて人が。
現在の、被雇用側の自由度がより高いブラック企業は、正義感全開で否定する、と。
「他人事」はゲンジツ的に切り捨てるけど、自分に被害が及びそうな案件だと、ご就寝中の人権意識がお目覚めですかね?

知性ばかりか、人格も、アレだ。




・電源落とさず清掃作業=ゼンショー子会社書類送検―京都南労基署
(時事通信社 - 07月01日 17:01)
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201307/2013070100705&g=soc
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=2487789

《ピザ生地分断機の電源を入れたままで清掃させていたとして、京都南労働基準監督署は1日、大手牛丼チェーン「すき家」を運営するゼンショーの子会社で、冷凍具材などを製造するトロナジャパン(東京都港区)の京都工場長(44)と法人としての同社を労働安全衛生法違反の疑いで京都地検書類送検した。同社の契約社員(36)が指4本を切断する事故があり、違反が発覚した。
 同署によると、宇治田原町立川金井谷の工場で4月17日、契約社員が機械を一時停止させて清掃中、別の社員が誤って機械を稼働。契約社員が右手を機械の金属刃部分に挟み、指4本を切断した。
 労働安全衛生規則により、清掃時には電源を切らなければならないが、同社は同様の作業手順を長年継続。工場長は「電源を切ると作業効率が下がると思ってやっていた」と話しているという。》