今後のエネ政策、特に原発について。

 菅首相の言に否定的な皆様は。
 現状維持希望という事で、宜しいでしょうか。
 東電、ひいては経団連の側に付くと言うことですね?

 もし、脱原発再生可能エネルギーへのシフトを希望されておいでなら。
 この件において、菅首相を支持なさらないのは、自殺行為かも知れませんよ。
 東電とズブズブの自民党は元よりですが。
 民主党の鳩山氏なども、地下原発(ワライ)とやらについての超党派議連に参加されましたしね。
 このまま、菅氏を下ろしたら、日本のエネルギー政策の変革が停滞する可能性は、相当に高いかと。

 ついでに言いますと。
 今回の震災と原発への対策について、菅氏以外の方が、彼以上の事が出来た可能性も低いですね。
 東電とズブズブの自民党の皆さんであったら、尚の事ですな。

 現在、首相がやけに叩かれていますが、震災復興を最優先しなければならないこの時期に、不自然です。
 経団連等の財界の意向が有ろうかと存じます。


 「イラ菅」の蛮勇に、期待しようじゃないですか。




 再生可能エネルギーに否定的な皆さんは、もう少し勉強されて下さい。
 ネットを、ざっと見ていると、「自分好みの情報しか見ていないな」ってのがぞろぞろと。

・「日本は狭い」
排他的経済水域も含めれば、世界でも6位から7位の広さです。
 
・「再生可能エネルギーは不安定」
→地熱(外国の学者さんのレスター・ブラウン氏によれば、「日本は地熱発電で国内電力の半分、もしかして、全部を賄えるかもしれない」由です)や太陽熱(太陽光ではない)は安定していますし、バイオマス(作物で言うと、地上では、例えば葛や竹やエリアンサスやスイートソルガムなど、海では海藻に良い物が有る由です)や水素火力やメタン(水素と二酸化炭素と触媒で合成する技術が確立されています)や燃料電池は、安定しているだけでなく、状況に応じて焚き減らしも出来ます。不安定なものを安定して運用するには、「スマートグリッド」という物を構築し、需要と供給を制御して平準化する手段が有ります。或いは、再生可能エネルギーで生み出したエネルギーでもって、水素やメタンを造る手段も有ります。そして、日本の東西の周波数変換施設を増強する事により、各地で電力を融通し合う事もまた、有益であり可能です。

・「天候などに左右される不安定な再生可能エネルギーは、現状の電力網の中で増やしていくと電圧変動や周波数の不安定化を招き、安定して活用する為にはスマートグリッドが必要だが、それには、然るべき蓄電の仕組みが要る筈だが。揚水発電はこれ以上増やせないし、NAS電池には、まだ限界が有る筈」
揚水発電は、海水揚水発電という手法が存在し、「沖縄やんばる海水揚水発電所」で実証されています。
 蓄電池は、他にも、色々ございます。
・電力貯蔵用電池 音声付き電気技術解説講座 社団法人 日本電気技術者協会
http://www.jeea.or.jp/course/contents/09401/
 また、普及した電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)などの送電網での活用や、「氷蓄熱」という手段も存在します。

・「日本での風力は台風が脅威」
→一定以上の強風が来たら、風車を倒す仕組みのものが実用化されています。また、台風は北海道には殆ど来ません(来ても弱体化しています)。浮体式洋上風力なら、起き上がりこぼしのような感じでいなしたり、沈んで凌いだりも出来ますね。

・「洋上風力は塩分が問題」
→既に色々と実用化されている仕組みであり、対策も出来ております。大体、塩分による腐食がそんなに恐ろしいなら、洋上での船など運用できません。尚、落雷についても同様。

・「地熱は、好適地は、多くは開発が法的に制限された国立公園・国定公園であり、また、温泉地と重なるから、その住人との兼ね合いが有る」
→法律を変えれば良いです。斜めから掘ると言う技術も有ります。
 温泉利権については、陸地での原発に注ぎ込んできたリソースを振り向ければ、保障と補償が可能かと。それに、温泉地全部が、草津の様に栄えている訳ではありません。

・「太陽光や地熱がそんなに有望なら、何故、原発に取って代わっていないの?」
→「欧州連合 再生可能エネルギー 成長率」などのキーワードでおぐぐり下さい。あの調子ならば、再生可能エネルギーが有れば原発の電気に頼る必要の無い状況が来る事は請合えます。
 また、アイスランドでのエネルギー総量における、地熱発電の占める割合は相当なものです。
 これらの各国が取っている、電力自由化発送電分離、電力の買い取り制度、炭素税などの政策も、参考になることでしょう。
 日本では、原発への偏りが多すぎて、およそ不十分でした。

・「電力の買い取り制度とかが重要らしいけど、スペインでは破綻したそうじゃない」
→より上手いやり方が有ると言う事です。ウィキペディア等で良く纏めてあります。

・「取り合えず、火力増強で急場を凌ぐとしても、外国への依存が重くなるし、CO2削減は?」
→CO2関係は、天然ガスバイオマス燃料、水素やメタンが適切ですね。
 それに、ガスタービン発電という良い物も有る様です。
 外国との関係については、国家間の「ウルトラグリッド」というものを考えてみても良いかもしれません。また、ウランも、外国に依存していた事にも留意した方が良いでしょう。

 
 諸々、云々。 
 
 今すぐの原発廃炉は難しくても、漸進的に変革したいものであります。



菅首相 自然エネ庁構想を披露
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1634582&media_id=423:11 16-6-2011